クリスマスと恋愛映画
K「テーブルの上にあるのは何?」
ヤギ「ピザと、いちごのショートケーキ」
K「・・・。画力なさすぎやろ!笑」
今に始まったことではございませんー。
メリークリスマス🎄✨
〜★〜
今日もご覧いただいて、
本当にありがとうございます(*^-^*)
ヤギが『クリスマス』のワードで思い出すことのひとつに、モー父さんと観た恋愛映画があります。
あれは社会人になって1年目か2年目のクリスマス。
その日ヤギはひとりで残業していました。
ようやく仕事を終えて車で帰る途中、いつものように深夜も営業しているスーパーに寄って、売れ残ったクリスマスっぽい食べ物とケーキを買いました。
そしていつも立ち寄る本屋さんで、映画のビデオを1本借りました。
この日レンタルしたビデオのタイトルは、
『愛は静けさの中に』。(以下ネタバレ注意)
知らない俳優さんだし、あらすじを読むと典型的な恋愛映画っぽい。
ヤギは基本恋愛映画を見ません。小説も読みません。
興味がないからです。
映画なら、温かい人間模様を描いたドラマ・ファンタジー・アクションものを好みます。
恋愛映画を手に取るなんて、まずありません。
だから非常に珍しいです。
当時ヤギは遠距離恋愛をしていて、クリスマスだからといって会うことはできませんでした。
平日のその日はきっと、向こうも残業です。
だからかな、ヤギはセンチメンタルになっていたのかもなって思います。
それと、映画のタイトルが気に入ったのです。
余談ですが、『愛は静けさの中に』と同じぐらい印象に残っているのが『世界の中心で愛を叫ぶ』です。
映画化されたりして有名になるずっと前に本屋さんで見つけ、その時もタイトルに惹かれて小説を買いました。
著者の思うツボです。
家に帰ると、家中の電気が消えていました。
居間の隣にあるモー父さんの部屋からは、大きな寝息が聞こえます。
一度眠ったら朝まで起きてきません。
ヤギは食事をしながらビデオを観始めました。
映画の映像は記憶に残っていないのですが、確かあらすじは、
学校の先生と、学校で清掃員として働く女性のお話。
耳が聴こえない主人公の女性がたくさん傷つき心を閉ざしていて、切なかったです。
手話で怒りをぶつけるシーンは、声を出していないのに迫力があって、胸が苦しくなりました。
ヤギが映画の世界に入り込んで観ていると、後ろから鼻をすするような音がしました。
!?
バッと振り返ると、いつの間に起きてそこに座っていたのか、モー父さんが涙ぐみながら映画を観ていました。
田中邦衛(たなかくにえ。『北の国から』のお父さん役)似のモー父さんが、小さい目をショボショボさせています。
「かわいそうにの〜」
視線をテレビに向けたままボソッと言いました。
女性を観て言ったのでした。
ちなみにモー父さんの出身は筑豊地方なので、一般的な博多弁とは違います。
博多弁で「○○の〜」は使わないです。
ヤギは気配に気づかなかったので驚いたけど、何も言わずにテレビの方へ向き直りました。
父さんは少し前に寄ってきて、黙って一緒に観ていました。
ラスト近くになり、すれ違っていたふたりの主人公が再会してハッピーエンドになるのがわかったころ、それまで黙って観ていた父さんが、
「よかったの〜」
と、涙で濡れた顔を手で広げるように拭きながら、今度は感情が高まった声で言いました。
ヤギは黙っていました。
元々ヤギは父さんとあまりおしゃべりしなかったし、父さんの言葉がひとりごとだと知っているからでもありました。
おしゃべりしないのは、反抗してたからとか、嫌いだからとか、そういう訳ではありません。
うまく言えないけど、必要なこと以外、お互い特別おしゃべりすることがなかっただけだと思います。
映画が終わると、ヤギは食べたものの片づけをして、モー父さんはまたいつの間にか自分の部屋へ戻っていました。
〜〜★〜〜
昨日仕事が終わってから、毎年たくさんの人で賑わう天神のクリスマスマーケットへ行ってみました。
小人数で来てる人ばかりで、皆さん密にならないようちゃ〜んと、長テーブルの真ん中を空けて、端と端に座っていました。
ヤギは去年ライブに出演していたアーティストさんの曲をまた聴きたかったけど、今年は出演されてなくてとっても残念でした。
よいクリスマスをお過ごしください。